心臓リハビリテーション
心臓リハビリテーションは「心疾患患者の最適な身体的、心理的、社会的状態を回復および維持し、基礎にある動脈硬化の進行を抑制し、さらに罹病率と死亡率を低下させることを目指す多面的介入」であると定義されています。近年、心血管イベントの再発率の低下や生命予後の改善など、科学的な有効性が蓄積されつつあり、心大血管治療において重要な治療の一つとされています。
当科では、循環器内科や心臓血管外科と協力して、心大血管疾患の発症早期あるいは手術直後から超早期・早期リハビリテーションを展開し、徹底したリスク管理の元、患者様の円滑な回復や日常生活の向上に貢献できるように務めています。また、心臓リハビリテーションは退院後も継続して実施することが非常に重要であり、リハビリテーション科医師・理学療法士・循環器内科医師・看護師など多職種が介入する外来での心臓リハビリテーションを積極的に実施しています。加えて、循環器内科医師と協力して、心肺運動負荷試験(CPX: Cardiopulmonary Exercise Test)を積極的に実施し、正確な病態生理の評価・運動耐容能の評価を元に、患者様への運動処方を実施しています。心臓リハビリテーションについては横浜市立大学附属病院ホームページ「心臓リハビリテーション」(https://www.yokohama-cu.ac.jp/fukuhp/section/center_disease/sinnzourihabiri.html)もご参照ください。
また当院は、令和元年度より「横浜市心臓リハビリテーション推進事業」における強化指定病院・研究拠点病院に指定されました。これにより当教室は、横浜市立大学の各教室、横浜市や企業などと一体となり、「産学官連携」した心臓リハビリテーションのさらなる診療体制の拡充、地域の医療・保健・福祉体制との連携推進、そして心臓リハビリテーションにおける研究開発などを今後進めて参ります。
